「AIパフォーマンス」活用研究が福岡教育大学紀要に論文掲載

2026.05.22 リリース
「AIパフォーマンス」活用研究が福岡教育大学紀要に掲載──112名対象、3指標で有意改善

高校英語授業で 「英語使用度」「会話のスムーズさ」が有意に向上 — 高校2年生112名対象の効果検証

本リリースのポイント

  • 掲載:当社「AIパフォーマンス」の高校英語授業導入効果を検証した論文が、福岡教育大学紀要 第75号 文科編(2026年3月、オープンアクセス)に掲載
  • 著者:ハイン アンドリュー(福岡教育大学)/桑野 健太郎(九州国際大学付属高等学校)
  • 結果:高校2年生112名で、英語使用度・自己発話伝達度・会話のスムーズさの3指標が有意に改善(最大 Cohen’s dz = 0.62、p < .001)
  • 次回2026年7月25日(土)中部地区英語教育学会 三重支部にて模擬授業形式の特別講演(参加無料・どなたでも)。続編論文を学会に投稿中

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このたび、コトバンク株式会社が提供する音読学習クラウド「RepeaTalk(リピートーク)」の新機能「AIパフォーマンス」を活用した高校英語授業の効果検証論文が、福岡教育大学紀要 第75号(第1分冊・文科編)に掲載されました。

著者は、福岡教育大学 英語教育ユニットのハイン アンドリュー(Andrew Hine)先生と、九州国際大学付属高等学校 桑野 健太郎(Kuwano Kentaro)先生のお二人です。

研究の概要

本研究は、九州国際大学付属高等学校の 高校2年生 112名 を対象に、2025年度第1学期(4〜6月)の「英語コミュニケーションⅡ」の授業内で実施されました。

検定教科書の Unit 1・2 では従来通りのペアワーク活動を行い、Unit 3・4 では同じ授業設計に「AIパフォーマンス」による約8分間の事前練習を組み込むことで、AIを介した個別練習が生徒の発話行動と認識にどのような変容を生むかを量的・質的の両面から検証しています(順序型説明的デザインによる混合研究法)。

評価には、各 Unit 終了時に Microsoft Forms で実施した4指標(英語使用度/自己発話伝達度/相手理解度/会話のスムーズさ)の5段階リッカート尺度と、自由記述のテーマ分析(Braun & Clarke, 2006)が用いられました。

主な研究結果

AI 導入前期間(Unit 1・2)と導入後期間(Unit 3・4)を、対応のあるt検定(両側)および効果量 Cohen’s dz で比較した結果は次のとおりです。

指標導入前 平均(SD)導入後 平均(SD)t値p値Cohen’s dz
英語使用度3.50 (0.61)3.90 (0.79)5.69< .0010.59
自己発話伝達度3.65 (0.64)3.88 (0.68)3.03< .010.31
相手理解度3.92 (0.71)3.88 (0.82)-0.60.5530.06
会話のスムーズさ3.20 (0.79)3.69 (0.85)5.97< .0010.62


英語使用度・自己発話伝達度・会話のスムーズさで統計的に有意な改善が確認されました(中〜中大の効果量)。自由記述でも「自然な会話ができるようになった」(50件)、「AIで練習すると自信がつく」(14件)、「構成を意識するようになった」(9件)など、生徒側の認識変容を裏付ける記述が増えています。

一方で相手理解度には有意な変化が見られず、AIとの一方向的な事前練習だけでは「やり取り」の双方向性を引き上げきれない、という今後の授業設計上の課題が浮かび上がりました。本論文では、応答の質(理解確認・再提示・適切応答の連鎖)や、準備と即興のバランスを高めるプロンプト設計の必要性が、教育的示唆として示されています。

桑野先生からのコメント

AIパフォーマンスを介した事前練習は、生徒の発話量や流暢さ、自信の面で確かな効果を生みました。一方で「相手理解度」に有意な変化が見られなかった点は、私たち教員にとって重要な示唆だと考えています。

AIを「会話相手」として完結させるのではなく、生徒同士のやり取りに戻して双方向性を高めるための足場を、プロンプト側に組み込む。

授業の中で「現場感覚」として実感していたものを、統計と質的記述の両面から示せたことが、本研究の出発点としての価値だと思います。

— 九州国際大学付属高等学校 英語教員 桑野 健太郎

続報:研究の続編と次回イベント

本論文の知見をベースに、桑野先生による続編研究と、次回のイベント登壇がすでに動き始めています。

続編論文(学会査読中)

高校2・3年生の学年差比較と、「相手理解度」が伸びなかった要因を 応答の質/準備と即興のバランス/やり取りの一方向性 の3点から考察した続編論文を査読プロセスに付しています。

次回イベント:中部地区英語教育学会 三重支部

NEXT EVENT

中部地区英語教育学会 三重支部 2026年7月例会・特別講演会

2027 中部地区英語教育学会 三重大会のプレ企画①

開催日2026年7月25日(土)
講演者桑野 健太郎 先生(九州国際大学付属高等学校)
テーマ読む・考える・書くをどのようにつなぐか
— 生徒の「できそう」を引き出す負荷調整の工夫 —
形式模擬授業形式(参加者は授業場面を体験)
参加費無料(学会員以外も参加可能)

本講演では、本研究の続編として、「AIパフォーマンス」(ライティング機能)を組み込んだスキャフォールディング設計の実演が予定されています。

詳細・お申し込みはこちら →

中部地区英語教育学会 三重支部 公式サイト

ご関心のある先生方は、ぜひ会場でお会いできれば幸いです。

「AIパフォーマンス」について

「AIパフォーマンス」は、音読学習クラウド「RepeaTalk」に2025年4月から追加された機能で、生徒のスピーキング/ライティングの即時評価と個別フィードバックを行うサービスです。CEFRに基づくスコア、WPM(話速)、文法の正確性、表現の自然さなど複数の観点で評価し、生徒には3つ程度の改善点を提示します。先生は学習目的に応じてプロンプトを自由に設計でき、本論文のように授業のなかに「個別練習の8分」を組み込むかたちで活用いただけます。

製品の詳細は RepeaTalk 公式サイト をご覧ください。

関連リンク


会社概要

  • 社名:コトバンク株式会社(COTOBANK INC.)
  • 代表取締役:小泉 純
  • 所在地:〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1-15-12 レイドアウト渋谷301
  • 設立:2008年8月21日
  • 資本金:40,050,000円
  • 事業内容:教育機関向けクラウドサービスの企画・開発・運営 / 教育メディアの運営
  • 主要サービス:RepeaTalk(音読学習クラウド)/ KOOM(時間割作成支援)/ 国際教育ナビ(英語教員向けメディア)
  • URLhttps://cotobank.net/

本リリースに関するお問い合わせ

コトバンク株式会社 広報担当
お問い合わせフォーム:https://cotobank.net/(サイト内お問い合わせ欄より)

今後も、現場の先生方との共同研究や実践事例の公開を通じて、AIと教員の協働によるよりよい英語授業づくりを支えていきます。引き続きご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。